

創作の短いお話を書こうと思いました。
イラストとお話をあわせて、続く限り何話かかこうと思います。
タイトルはこころのやわらかいとこです。
夜空ノムコウニの歌詞のなかにある言葉です。
第二十三話
赤い釘

やっと着いた。
あの角を曲がると懐かしい場所にたどりつく。
見覚えのあるカーブを曲がると
そこには大きな樹があった。
こどものころよく登った樹だ。
親に叱られた時、一人になりたい時、もちろん友達とも、
夕暮れがちかずくまで遊んだ樹だ。
クルマをそばに止め、かけよった。
この樹とも遊ばなくなる少し前、
拾った釘で幹に字を書いておいた事を思い出しとうとうここまでやってきた。
あった。
かすかに残っていた・・・
「家出」
覚えたての漢字で不器用に引っ掻いて書いた文字。
ただ、この字の横に覚えのない字が刻まれていた。
「おかえり」
2001年6月13日
